📚書籍概要
- 書名:新版 ずっとやりたかったことを、やりなさい。
- 原題:The Artist’s Way
- 著者:ジュリア・キャメロン
- 特徴:12週間にわたるワークを通して、創造性を阻む思い込みを取り除き、「本当にやりたいこと」を見つけて実践する方法を示す自己啓発書。モーニングページ(Morning Pages)やアーティスト・デート等の具体的なエクササイズが含まれます。
本書の読者層
- やりたいことが見つからず、自分の創造性に自信がない人
- 仕事や家庭に追われて、日々ただ流されていると感じている人
- 自分自身を表現したい、クリエイティブな生活を送りたいと思っている人
📝本書のワーク&習慣
モーニングページ(Morning Pages)
毎朝、自分の思考を紙に「書き出す」ワーク。思いついたことを制限なく、感情・思考を全部吐き出す。
▶ どうすればいい?
- 朝起きてすぐ、A4などの紙に3ページ分、頭に浮かぶことを書き出す(内容は何でもOK)
- 書くことにこだわらず、「手で書く」ことを重視する
- 時間がない日は1ページでもよいので続ける
アーティスト・デート(Artist’s Date)
週に一度、自分ひとりで創造性を育むための時間を取る。自然の散歩、美術館、読書、趣味など、自分がワクワクすることをする。
▶ どうすればいい?
- 週1回、2時間程度、自分と向き合う時間をスケジュールする
- あらかじめ「やってみたいことリスト」を作っておく
- あまり計画を立てすぎず、気ままに楽しむことを目的にする
💡12週間の課題テーマ(毎週のフォーカス)
以下のようなテーマが、12週間を通して少しずつ自分を開いていくワークとして設けられています。
週 | テーマの例 |
---|---|
第1週 | 安心感を取り戻す |
第2週 | アイデンティティを取り戻す |
第3週 | パワーの感覚を取り戻す |
第4週 | 本来の自分を取り戻す |
第5週 | 「できる」という感覚を取り戻す |
第6週 | 豊かさの感覚を取り戻す |
第7週 | つながりの感覚を取り戻す |
第8週 | 芯の強さを取り戻す |
第9週 | 思いやりの心を取り戻す |
第10週 | 守られているという感覚を取り戻す |
第11週 | 自立の感覚を取り戻す |
第12週 | 信じる心を取り戻す |
▶ どうすればいい?
- 毎週のテーマに沿った問いやエクササイズを実践する
- テーマが重い・抵抗を感じる週があっても、無理せずペースを調整する
- 一周終わったら振り返り、自分なりの成長を確認する
12週間プログラムと実践ポイント
第1週:安心感を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 毎日のモーニングページで心配や不安を全部書き出す
- 「今の自分でも大丈夫」と自分に言葉をかける
第2週:アイデンティティを取り戻す
▶ どうすればいい?
- 過去に夢中になったことをリスト化する
- 「私は本当は何者でありたいか?」を問い続ける
第3週:パワーの感覚を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 小さな成功体験を毎日記録する
- 他人の意見より、自分の直感を優先する練習をする
第4週:本来の自分を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 自分の価値観を書き出し、今の生活と比べてみる
- 本当にやりたいことを一つだけ選び、週内に着手する
第5週:「できる」という感覚を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 1日の終わりに「できたことリスト」を作る
- 先延ばしにしていた小さな課題を一つ片づける
第6週:豊かさの感覚を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 感謝リストを毎日3つ書く
- 無駄遣いではなく「心が満たされる使い方」を実践する
第7週:つながりの感覚を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 信頼できる人に自分の思いを話す
- 一人で抱え込まず、助けを求めてみる
第8週:芯の強さを取り戻す
▶ どうすればいい?
- 「NO」と言う練習をする
- 他人の評価ではなく、自分の判断で決める習慣を持つ
第9週:思いやりの心を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 誰かに小さな親切を毎日1つする
- 自分にも優しい言葉をかける
第10週:守られているという感覚を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 「安心できる居場所」を意識的に作る(カフェ・部屋など)
- 過去に助けられた経験を振り返り、信頼を思い出す
第11週:自立の感覚を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 「一人でできることリスト」を書き出して挑戦する
- 他人に依存しすぎず、自己決定の機会を増やす
第12週:信じる心を取り戻す
▶ どうすればいい?
- 「自分を信じる根拠」を日記に記す
- 未来への不安より「今日できる一歩」に集中する
創造性を阻むもの・乗り越える思い込み
本書では、創造性を邪魔する「思い込み」や外からの声(批判、恐れ、完璧主義など)に気づくことが重要だと述べられています。自分が「創造的ではない」と思い込んでいたり、人の期待に応えようとばかり考えて、自分の声を押さえていたりするケース。
▶ どうすればいい?
- 過去の経験や批判を思い出し、それが今の自分の思考にどのように影響しているかを書き出す
- 完璧さを求めないことを自分に許す(「未熟でもいい」という態度)
- “他人の期待”ではなく“自分が望むこと”を基準に選択する
行動指針まとめ
─ 自分の創造性を取り戻したいなら、とにかく「書くこと・遊ぶこと・問いかけること」を習慣に ─
- 朝にモーニングページを書き、自分の頭と心を“排水”する
- 週1回はアーティスト・デートをして、自分の感性を養う時間を設ける
- 12週間のテーマを少しずつクリアしていき、自己の内側を探検する
- 思い込み・批判・恐れなどの心のブロックを認識し、少しずつ手放す
まとめ
この本は、「ずっとやりたかったこと」を思い出すための道案内として、12週間の実践的なワークを提供しています。モーニングページやアーティスト・デートなどシンプルだが強力なツールを使って、自分の中の創造性を再び息づかせ、「本当に望む人生」を自分の手で描くための力を与えてくれる一冊です。
「忘れていた自分の声を取り戻したい」「創造性を取り戻して生き生きと日々を過ごしたい」そんな人に、この本は強力な伴走者になってくれます。