📚書籍概要
- 書名:「すぐやる人」と「やれない人」の習慣
- 著者:塚本 亮
- 出版社:明日香出版社
- 出版年:2017年1月11日
- 特徴:後回しにしてしまう人と、すぐ行動できる人の習慣の違いを “仕組み・思考・環境・感情・行動” の観点から細かく比較し、読者が「すぐやる人」になるための具体的な方法を50以上紹介する実践本。
この本の読者層
- やるべきことを後回しにしがちで、成果が出ないと感じている人
- 行動力を高めたいが、意志だけでは続かないと思っている人
- 習慣や思考のクセを見直したい人
📝本書の要約まとめ
以下は、本の中で特に重要・実践しやすい習慣や考え方を章ごとに抽出し、「▶どうすればいい?」を付けたものです。
第1章:思考編
- すぐやる人は頭を空っぽにする
頭の中で考え込まず、思いついたことや悩み・やるべきことを紙やツールに書き出して可視化する。
▶ どうすればいい?- ノートまたは紙1枚を用意し、思いついたことを何でも書き出す
- 頭の中が混乱したら書き出して整理し、“見える化”する習慣を持つ
- すぐやる人は明日を疑う
明日やればいいと思っていると、モチベーションが下がる。今日できることを今日やる方針。
▶ どうすればいい?- 今日中にできる小さなアクションを設定する
- “明日やる”という言葉を減らし、今すぐ手を付けるための仕組み(5分だけやる等)を持つ
- すぐやる人は9000回の負けを知る
失敗を恐れず、「負け」を経験として扱い、改善を重ねることで成長する。
▶ どうすればいい?- 過去の小さい失敗を振り返り、そこから学んだことをメモする
- 新しいことにチャレンジする時、「失敗しても良い」という前提で始める
第2章:自分を動かす編
- 環境で自分を動かす
意志力に頼るのではなく、誘惑を遠ざけたり、動きやすい環境を整えることが重要。
▶ どうすればいい?- スマホの通知をオフにする/使わないアプリは削除する
- 作業場所を整理し、必要なものだけ残す
- 毎日カバンを空っぽにする
身の回りの散らかり=頭の中の散らかり。整理する習慣が心の余裕を生む。
▶ どうすればいい?- 帰宅後、カバンと財布を整理する時間を設ける
- 余計なものを持ち歩かないようにする
- 周囲の抵抗を歓迎する
他人や外部からの否定や批判を恐れず、それを動機に変える思考。
▶ どうすればいい?- 反対意見が出たとき、「これは改善のヒントだ」と考えてみる
- 小さなチャレンジをして、抵抗を経験値として蓄える
第3章:周囲を動かす編
- 選択肢を3つ用意する
相手に提案する時、複数の具体的選択肢を提示すると、決断や行動を促しやすい。
▶ どうすればいい?- 提案するとき、3つ前後の具体的日程や方法を用意する
- 自分自身の選択肢でも、まずは複数案を出してから決める
- ライバルを応援する
他人を競争相手とするよりも、良い関係を築き、相互に刺激し合う環境をつくる。
▶ どうすればいい?- 競争している分野で尊敬できる人を見つけ、傾聴し応援する
- 競争相手の成功やアイデアから学ぶ態度を持つ
- 自分から挨拶する
行動のきっかけは小さな一歩から。挨拶や声かけなど、まず自分が動き出す。
▶ どうすればいい?- 会う人には先に声をかける習慣をもつ
- 新しい人との関係構築に自分から動く
第4章:感情マネジメント編
- 儀式でスイッチを入れる
行動を始めるためのルーティンを作ることで、心理的スイッチを入れやすくする。
▶ どうすればいい?- 朝のルーティン、作業前のウォームアップ習慣を持つ(例:コーヒーを淹れる、ストレッチなど)
- それを毎回同じ順番で行うことで「これからやるモード」に入る
- 物語を読む
想像力を刺激し、心の視野を広げることで新たなアイデアや行動が生まれやすくなる。
▶ どうすればいい?- 週に1冊、小説やエッセイなど物語を読む時間を作る
- 読んだ物語から、自分の行動に結びつけられるヒントやメッセージを探してみる
- 根拠なき自信を持つ
成功や実績が先にあるわけではない。「まず動く → 自信がつく」という順序を受け入れる。
▶ どうすればいい?- 新しいことを始めるとき、「できるかどうかわからない」=“まずやってみる”という態度を選ぶ
- 小さな成功体験を積み、自分を肯定する自己フィードバックを大切にする
第5章:体調管理編
- 朝を大切にする
朝の時間帯は脳が最もクリアで集中しやすい。早朝の行動を設けることで一日の生産性が上がる。
▶ どうすればいい?- 朝起きたらまず取り組みたいタスクを決める
- 夜寝る前に翌朝の準備を整える
- 腹八分目まで食べる
過食は体だけでなく脳の働きにも悪影響。食べ過ぎを避け、適量に抑えることで体調と意識のクリアさを保つ。
▶ どうすればいい?- 食べる前に「これで十分か」を考える
- 食後の満腹感を感じたら少し残す選択を持つ
- 姿勢を良くする
姿勢が心身の状態に影響を与える。良い姿勢は自分への肯定感を高め、集中力を支える。
▶ どうすればいい?- 座る・歩くときに背筋を伸ばす意識を持つ
- 姿勢を意識するきっかけを設ける(鏡を見る、スマホを見る角度に気をつけるなど)
第6章:時間・目標管理編
- be と do を意識する
目的(状態:be)と行動(do)を明確に区別することで、本質的な目標設定ができる。
▶ どうすればいい?- 自分が「どうありたいか(be)」を先に言語化する
- それに基づいて「何をするか(do)」を決め、目標を設定する
- 次の日の準備をする
1日の終わりに翌日のスケジュールやタスクを準備しておくことで、翌朝のスタートがスムーズになる。
▶ どうすればいい?- 寝る前にToDoリストを作る
- 朝起きてから迷わないように準備を整えておく
- 優先順位で仕事を決める
緊急度だけでなく「重要度」「必要時間」の観点でタスクを整理し、優先順位をつける。
▶ どうすればいい?- タスクをA/B/Cなどランク付けする
- 緊急でないが重要なタスクをスケジュールに組み込む
第7章:行動編
- マネすることをいとわない
成功している人の真似をすることは、効率よく学び・行動するための近道。オリジナルにこだわりすぎないこと。
▶ どうせばいい?- 尊敬する人の習慣や考え方を調べて真似る
- 完全コピーでなくても、その骨格から自分なりに応用する
- アウトプットで頭を磨く
知識を使うことで思考が整理され、理解が深まる。アウトプットを前提に学ぶと質が上がる。
▶ どうすればいい?- 読んだことをブログ・SNS・メモなどで発信する
- 小さなプレゼンや口頭説明など、話す形でアウトプットしてみる
- 復習で記憶を味方につける
ただ覚えるだけでなく、繰り返すことで定着させることが効果的。忘れることを前提に行動する。
▶ どうすればいい?- 学んだ内容を1日後・3日後・1週間後に振り返る時間を設ける
- 復習用メモやツールを用意して意図的に繰り返す
📗行動指針まとめ
─ 後回しにしない「仕組み × 小さな行動」こそ、すぐやる人になる鍵 ─
- 頭の中を空っぽにする習慣を持つ
- 環境を整えて誘惑を減らす
- 自信のなさを理由に止めない、失敗を学びとみなす
- be/doで本質を描き、行動ベースで目標を設ける
- 習慣・継続のために小さな行動を積み重ねる
💡実生活での応用例
- 思いついたアイデアをスマホのメモか紙に書き出す
- 朝の30分を重要だけどやりにくいタスクに充てる
- 学んだことをブログや会議で共有する
- 夜寝る前に翌日のタスクを3つ決めておく
- 誘惑の多いもの(SNS・通知など)は作業時間にはオフにする
まとめ
この本は、モチベーションや「やる気」に頼るのではなく、「思考の整理・環境設計・感情マネジメント・行動習慣」という複数の角度から「すぐやる人」になるための具体的な方法を示してくれます。小さな改善を積み重ねることで、大きな成果を生み出せる姿勢を持ちたい人におすすめの一冊です。
「やろうと思ってもなかなか始められない自分」を変えたい人に、この本は “まず手を動かす” 習慣を育てる強力なガイドになります。