📚書籍概要
- 書名:学びをやめない生き方入門
- 著者:中原 淳(+パーソル総合研究所・ベネッセ教育総合研究所)
- 出版社:テオリア/フォレスト出版
- 発売年:2025年8月6日
- ページ数:272ページ
- 特徴:9600人以上を対象にした国内最大規模の調査を基に、「忙しい大人が学び続けるための5つのエッセンス」と、学びを妨げる「7つのバイアス」を可視化し、実践的に紹介する一冊。
この本の読者層
- 学びたい気持ちはあるのになかなか習慣化できない大人
- 忙しくても自己成長を続けたい社会人
- 学び方を見直したい人材開発担当者や教育関係者
👤この本をおすすめしたい人
- 自分を「学びづらい」と思い込んでいる人
- 学びのモチベーションを再構築したい人
- 学ぶことに対する思い込みをリセットしたい人
📝本書の要約まとめ
第1章:学びを阻む7つのバイアス
① 新人バイアス
「学ぶのは若者や新人だけ」という思い込み。
▶ どうすればいい?
- 学びは年齢に関係なく、キャリアのどの段階でも必要だと再認識する
- 新しい分野やスキルを「今だからこそ」学ぶ価値を探す
② 学校バイアス
「学ぶ=学校や講座に通うこと」と考える偏り。
▶ どうすればいい?
- 本やポッドキャスト、日常の経験からも学びを得られると気づく
- 自分に合った形式(独学・実践・オンライン)を柔軟に選ぶ
③ 現場バイアス
「学びは現場経験こそがすべて」と考え、座学や理論を軽視する偏り。
▶ どうすればいい?
- 現場経験と理論を組み合わせることで理解が深まる
- 経験の言語化・体系化を意識して学び直す
④ 地頭バイアス
「自分は頭が悪いから学べない」と思い込む偏り。
▶ どうすればいい?
- 学びは「才能」ではなく「継続」と「習慣」で決まると理解する
- 成長の記録を残し、小さな進歩を実感する
⑤ 自信欠如バイアス
「どうせ自分は続かない」と決めつけて学びを避ける偏り。
▶ どうすればいい?
- 小さな成功体験を積み重ねることで自信を育てる
- 仲間やコミュニティに参加して励まし合う
⑥ 現状維持バイアス
「今のままで十分」と考えて学びを止める偏り。
▶ どうすればいい?
- 「今のままでは通用しない未来」を意識する
- 少し先のキャリア像を描き、そこに必要な学びを逆算する
⑦ タイパバイアス
「学ぶなら効率的でないと意味がない」と思い込む偏り。
▶ どうすればいい?
- 学びは回り道や偶然の発見に価値があると認識する
- 「効率」より「継続」「深まり」を重視する
第2章:学びを続ける5つの行動習慣
① 共習する
仲間と学ぶことで継続のモチベーションを高める。
▶ どうすればいい?
- 学びのコミュニティや読書会に参加する
- 互いに進捗を共有し、支え合う環境を作る
② ゆるく続ける
「完璧にやらねば」と思わず、負担のない範囲で習慣化する。
▶ どうすればいい?
- 1日5分だけの勉強から始める
- 「毎日」よりも「無理なく続けられる頻度」で取り組む
③ ミーハーする
流行や新しい分野に飛びつき、好奇心をエネルギーに変える。
▶ どうすればいい?
- SNSやニュースから気になるテーマを拾って学びにする
- 多少の浮気学習を許容し、学びの幅を広げる
④ のめり込み経験を持つ
熱中する体験や、現場・対話の中で学びが深まる。
▶ どうすればいい?
- 実際にやってみる「体験型学習」を取り入れる
- 誰かと議論・対話を通じて理解を深める
⑤ 学びのバイアス診断をする
自分がどんな偏りを持っているかを理解し、修正する。
▶ どうすればいい?
- 書籍付録やチェックリストを使い自己診断する
- 定期的に振り返り、自分の学びのスタイルを更新する
📗行動指針まとめ
─ 学べない思い込みを外し、学びの習慣を「持続可能な形でつくる」 ─
- バイアスに気づき、柔軟に考え直す
- 仲間・好奇心・体験・習慣が学びを支える
- 時間がなくても、習慣に学びを「置く」設計をする
💡実生活での応用
- 週に1回だけでも同僚と学び会を始めてみる
- 夜の5分学習タイムを朝食後の習慣にする
- 気になるテーマはYouTubeや本で「まずは見てみる」から始める
- イベントやオンライン読書会でのめり込み体験を設ける
- 「学びのバイアス診断」で自分の障壁と向き合う
まとめ
この本は、「学びたいのに学べない」現状を、「思い込み」→「行動習慣」の変化で乗り越える方法を科学的に解説しています。大人が「学ぶこと」を心地よい習慣に変えるきっかけとして、非常に実践的で励みになる一冊です。
忙しくても知り続ける自分を取り戻したい人に、“小さな工夫で始める学びのきっかけ”を与えてくれる一冊として、ぜひおすすめします。